そのほか: 2012年3月アーカイブ

Amazonが650億円掛けて導入する倉庫ロボットがすごいということで話題になっています。

すごいのはいいのですけど、動画貼って終わりの記事ばっかりで(みんなずるいよね!)、具体的に何をしているのかちっとも分からなかったので、がんばってヒアリングしてみました。想像以上に面白い仕組みだったので、説明します。

最初、ロボットが棚から商品を集めてくるのだと思っていたのですが、違いました。商品のある棚を従業員の所に持ってくるのです!

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オレンジ色のロボットが商品の載った棚を持ち上げて運びます。

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従業員の所に到着。

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天井のカメラから光が当たってピックアップする商品をお知らせ。
#動画をよーく見ると、左側のカップのあたりに光が点滅しているのが分かります。たぶん、天井のカメラで棚に貼ってある二次元バーコードを認識して照射しているのでしょう。

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従業員が指示された商品をピックアップしてバーコードを読ませると、役目を終えた棚(ロボット)は自動的に所定の位置に戻っていきます。
従業員は一歩も歩くことなく、次々にやってくる棚から商品をスキャンして箱に放り込むだけで、ユーザーの注文が完成していきます。

よく知られている話ですが、Amazonの倉庫はアルファベット順や商品順ではなくまったくランダムに配置されているので、似たような商品の一巻と二巻を取り違える、といった事件も起きません。
参考:これがアマゾン・コムの配送センターだ « WIRED.jp Archives

一方で、ロボットのほうもコンピュータの指示に従って棚を運ぶだけなので、商品を拾い集めるロボットを作るよりずっとシンプルなシステムにすることができます。
複雑なシステムにすると壊れた時の修理が大変になりがちですが、このシステムなら、同じロボットがたくさんいるだけなので、壊れた機体は修理送りにして予備のロボットを投入すれば簡単に復旧させることができます。
こういうロボットが1000台程度、バスケットボールコート数個分の倉庫を走り回るのだそうです。

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なお、ロボットは必ずしも棚を元の位置に返すとは限らなくて、よく売れている商品が多い棚は近くに、あまり売れていない商品が多い棚は遠くに戻すことで出荷効率を改善するようになっています。
商品一個入れるたびに巨大な棚を持ち歩くのは燃費が悪そうですけど、こういう工夫によって補われているのでしょうね。

参考記事

2012-03-21 10:45:24追記
このロボット、Kiva Systemsっていう米国のベンチャー企業の物だったのですが、Amazonが買収することが決定したそうです。さすが。
Amazon、ロボットメーカーのKiva Systemsを7億7500万ドルで買収 - ITmedia ニュース