大きな会社小さな会社の最近のブログ記事

去年の夏頃、いいめもを開発する時間を捻出するのに、朝早く起きて(ヨメに起こしてもらってw)、7時頃朝食を食べ終わって、7時から9時まで開発して、9時になったら会社に行く、という生活をしていた。

会社で昼間8時間かけて開発するのと比べて、2時間あれば1/4の成果が出せるかというとそんなことはなくて、集中力を高めて、1タスクこなすかこなせないかのうちに2時間が終わってしまうので、実際には1/8位の成果しか出せない。昼間作業できたらどんなにいいだろう、と考えていて、そういうわけで、会社を辞めた。

昼間作業できるようになってみると、思ったほど効率は上がらないことに気づく。時間が増えるとその分油断してしまうらしく、思ったほど成果は出ない。時間がボトルネックじゃなくなったとたん、やる気がボトルネックになってしまうのだ。

その上、フリーエージェントは自分で仕事をとってきたり、管理したりしないといけないので、一日八時間週五日が開発につぎ込めるなんてことはあり得なくて、実際には一日4時間くらいしか開発につっこめていなかったりする。それも、いいめも以外の開発も含めての話だから、実際にいいめもにつっこんでいる時間は実は去年の方が多い。

そう考えてみると、会社というのはうまくできた仕組みで。
とりあえず会社にいる間は仕事をすることになっているから、最低限のやる気や時間は自動的に確保できるようになっている。朝礼という、やる気を呼び起こす儀式まで用意してくれたり。
さらに、仕事をとってくる人は別にいるから、一日8時間、月曜日から金曜日まで全部やることが用意されている。
なんてうまくできた仕組みだったんだろう、と今なら思う。

あ、別に会社員に戻りたいという話をしているわけではない。好きな時間に起きて好きな時間に寝て好きな時間に風呂に入れる生活を一度経験したら、通勤なんてもうできませんw

でも、会社はなぜ定時が決まっているのか、なぜわざわざ出社しないといけなかったのか、それって、一度会社を辞めてみないと見えてこない話なんじゃないのかな、と思ったので、書いてみる次第。



大きな会社小さな会社」ということで、何で人はそんなに会社を大きくしたがるのだろう?とずっと考えてきたのですが、そもそもなんでそんなことにこだわるのか?と。
会社が大きくなれば簡単に倒産しないし、たくさんの人が集まることで、より大きな物事を成し遂げることができます。なのにどうして自分はこんなに大きな会社がイヤなんでしょう?その理由が、ちょっと分かったような気がします。


 ネット企業はベンチャーが多いこともあり、上場しても社会への配慮が手薄になりがちだ。特に広報は華やかなイメージで捉えられるが、企業が大きくなればクライシスマネジメントやリスクマネジメントといった泥臭い側面も重要になってくる。
 インターネットや携帯は社会的なインフラとなり、その影響は大きい。しかし社会のルールを決定しているのは、ネットへの理解が少ない層であることも事実だ。ネットの不安を取り除くためのこういった層に向けたアプローチ、政府・政治家へのロビー活動、マスメディアの問題点を押さえながら戦略的な取り組みを行うフェーズに突入している。
携帯フィルタリング「強制反対派」に支持が集まらない理由

人からお金をいただくということは、それ相応のことをする必要があるわけで、たくさんの人からたくさんのお金を集めるということは、当然責任も大きくなってきます。上場して何億というお金を預けてもらっている会社になれば、藤代さんのいわれるような責任が生じるのも、それは仕方のないことなのでしょう。

でも、上場企業にふさわしく、ネットを知らない人にも配慮して、政府・政治家へのロビー活動、マスメディアの問題点を押さえながら戦略的な取り組みを行って、自分たちが作り出すものが起こすかもしれないあらゆるリスクを勘案し....そんなことしながら新しいものって作れるものでしょうか?自分にはそうは思えません。

インターネットでの音楽配信が引き起こすかもしれないレコードショップの倒産とか、プロテクトが破られてファイルがインターネットに流出するかもしれない可能性に対して、「上場企業にふさわしい配慮」していたら、そりゃあiTunesやiPodは作れませんよね。

結局のところ、自分はそういう、新しいことを試すときに足かせがついて回るのがイヤなのだと思うのです。 だから、コンプライアンスとかISOとか、あるいは人事とか勤怠管理とか、そういうことを考えないといけない規模まで会社を大きくしたくない、いかにそうならないようにしながら、新しい物事を成し遂げるのに必要なリソースを集めるか、それが自分の興味の焦点なのだと思います。



・・・MacBookAirですか?こういうタイトルだとたくさんの人に読んでいただけるかな、とw
でも、有線LANコネクタが必要な人とか、再インストールが必要な人に配慮していたら作れるわけがないですよね。


独立を考える以前からずっと疑問だったことの一つに、「どうして人は組織を大きくしようと思うんだろう?」というのがあります。

よく「組織が大きくなると風通しが悪くなったよね」「会社が大きくなったら余計な組織ばっかりできて、やたらと書類にはんこが必要になって」というような話を見聞きします。

だったら会社大きくしなければいいんじゃないの?とずっと疑問だったのです。
数十人程度の規模で、社長が全員の名前を覚えている、独自の技術を持ってそれなりの売り上げがあって、その売り上げが社会や社員にしっかり貢献されていれば、それでみんな幸せじゃない?どうしてそこで大量の社員をやとって拡大の道をひた走ってしまうのか?そんなに社長が儲けたいのか?そんな貪欲な人ばっかりじゃあないと思うんだけど。

とはいえ、実際自分も会社で小さなチームを任されてみると、無意識のうちに組織を大きくしようとしていることに気づいたり。人間、無意識のうちに組織を拡大したくなってしまうものなのかもしれません。

どういう場面で人は組織を大きくしたいと思うのか?それはいいことなのか悪いことなのか?そういう話題を「大きな会社小さな会社」に書いてみたいな、と思っています。


そういうわけで、先日から、いいめもOBIIを通じて知り合った方を中心に、独立することになりました、こんなことやりませんか?(だからお金ください)、と営業をかけさせていただいております。

ありがたいことに何人かの方から一緒に仕事をしようと言っていただいた結果、それなりの量のお仕事を確保することが出来そうです。

で、やってみて思ったのですが。むしろ社員が5人くらいいた方が仕事取りやすいのかも知れない。
つまり、営業に行って、うまいこと仕事の出来る人を探している人がいたとしても、あんまりにも大きな仕事については、ひとりでこなせないのでお断りせざるを得なくなります。
一方、社員が5人いれば、5人月の仕事もとれるし、1人月の仕事もとれる。
1人月ってすっごいちいさな工数なので、むしろその人数で出来る仕事の方が少ないんじゃないのか?

マイネット上原さんは5人を率いて創業した、というのを聞いて「なんて勇気があるんだ!」と思っていましたが、なるほど、やってみると、その方が合理的なのかも知れない、と思いました。

でも当面は、自分ひとりでやってみようと思います。そこでいろいろ学んだ上で、やはり組織が必要だと思えばその時作ればいいことなので。


IPA未踏ソフトウェア創造事業 2007年度I期畑PM採択プロジェクト 最終成果報告会に来ています。

ゲストとしてmixiの笠原社長にお話ししていただいたので、先日の、会社を大きくしたい理由、というのを質問させていただきました。

質問「なぜ10人程度でずっとそのままにするのではなくて、苦労してでも会社を大きくする方を選ばれたのですか?」
笠原さん
「うーん。増やさない判断はありだと思うけど、大きくする方を選びました。」
「まず、大きなサービスを作りたい、大きな貢献をしたいと思ったら、大きな組織が必要になります。」
「あと、当時若かったから。20人程度の規模で会社を維持することは将来でもできる、大きな組織に挑戦することは今しかできない、と思いました。」

なるほど。そんなこといつでも出来る、といわれると確かにその通りなのかも知れませんね。


IPA未踏ソフトウェア創造事業 2007年度I期畑PM採択プロジェクト 最終成果報告会に来ています。

ゲストとしてmixiの笠原社長にお話ししていただいたので、先日の、会社を大きくしたい理由、というのを質問させていただきました。

質問「なぜ10人程度でずっとそのままにするのではなくて、苦労してでも会社を大きくする方を選ばれたのですか?」
笠原さん
「うーん。増やさない判断はありだと思うけど、大きくする方を選びました。」
「まず、大きなサービスを作りたい、大きな貢献をしたいと思ったら、大きな組織が必要になります。」
「あと、当時若かったから。20人程度の規模で会社を維持することは将来でもできる、大きな組織に挑戦することは今しかできない、と思いました。」

なるほど。そんなこといつでも出来る、といわれると確かにその通りなのかも知れませんね。


とある社長さんとお話しさせてもらって、聞いた話。

この人は今社員が五人くらいで、年商一億円くらいの規模の会社を経営されています。

これくらいの規模であれば、社長も十分な収入が得られるし、社員としても、大企業にありがちな非効率的な仕事をやらなくていいから、社長も社員もお互いハッピーだよね、不必要に大きくしないで、これくらいを維持するのが幸せなんじゃないのかな、と思っていたのです。

でも、社長としては会社を大きくしたいのだそうで。

当然理由の一つとして、売り上げをさらに上げるためには社員を増やすのが手っ取り早い、というのもあります。 でも、それだけじゃない。

「社員が増えるとどんどん会社が非効率になっていきませんか?」
「それはある。でも、社員の気持ちにもなってみて。例えば5年とか会社にいるのに、ずっと社長の命令聞くばっかりでおなじ仕事だと、おもしろくないでしょ?いずれは人を使う立場になりたいとか思うじゃない?」

あー。そのためには、必然的に会社は大きくなる必要がある、と。たしかにそうなっていないと、ずっと同じことやっていた社員さんは飽きて転職してしまうかも知れないですね。

米国とかリクルートさんみたいにポンポンやめていくことを前提とする考え方もあるとは思いますが、基本的に社員がやめて蓄積が外部に流出するのは可能なら避けたいことのはずで。社員をつなぎ止めるためには会社を大きくし続けないといけない。うーん。なるほど。

会社が大きくなりたがるのは経営者が貪欲だからだと勝手に思っていたのですが、実は社員自身が無意識に、会社が大きくなることを望んでいくところもあるのですねぇ。


会社は自ら助けない者も助けちゃう?のつづき。

経営する人としては、そんなにがんばってスーパーエンジニアを育てなくても、まあとりあえずそれなりにやる気はありますよ、という程度の人でもたくさん連れてきて、一律の教育制度を用意して、とにかく数で勝負しちゃった方が、実際儲かってしまうんだろうな、と。

そういうわけで、会社としては、技術が好きで好きで仕方ない人をぐんぐん伸ばすより、そうでもないけどとりあえず会社を辞めないで仕事をちゃんとする人をいっぱい養成したほうが有利になってしまう、というお話の続きです。

そういう経済原理がある中で、shi3zさんのような考え方をする方はとても立派だと思うのですが、壁に突き当たるのがとても心配です。つまり、これから会社が成長してさらにたくさん人を雇うようになったとき、技術が好きで好きで仕方のない人だけを集め続けることができるのか?

結局、やる気は多少劣るけど、まあ仕事は無難にこなせるからいいか、みたいな人を妥協して取らざるを得なくなるんじゃないのかな、と。同時に、増え続ける人数に対して今のような目配りは次第に困難になってきて、しょうがない、研修はメニューを用意するから、やる気のある人は勝手に行ってください、ということになってしまうんじゃないかな、と。

今、研修メニューは用意した、行きたいものは各自上長許可の上人事部に申請のこと(でも仕事が忙しくてそれどころじゃないですから!)みたいなシステムになっている会社だって、最初からそうだったわけじゃないと思うのです。
たぶん最初は、社長自ら、バイトの採用にも立ち会って、手塩にかけて育てていたんだと思うのです。そのバイト君が社員になり、リーダーになり、今部長をやっていたり。でも、そのがんばりのおかげで社員が100人になり、1000人にもなると、社長が名前を覚えることすら困難になり....そして...普通の会社になっていったんじゃないのかな、と。

僭越ながら、そうならないことをと心から願っております。

追記:

しまった。そんなことはとっくにご存知だった。

デュアルディスプレイとポルシェ - shi3zの日記
ただ、こんな贅沢を言えるのも、UEIが発展の途上にある会社で、オーナーを含む経営者全員が会社の発展を強く指向していて、社員数が十分少なく、しかも幸いにして一度も赤字を出したことがないからです*2。

大企業になれば、膨大な社員を統率するために細かな服務規程が生まれますし、一部の社員を優遇すると労働組合に怒られる可能性もあります。

すいません。やっぱり僭越でした。今後もぜひ、志あるエンジニアに居心地のいい会社を作っていただければと思います。



天は自ら助く者を助ける - shi3zの日記
僕は才能をもった人にはどんどんお金とチャンスをあげたいと思っていますし、知見を広げてさまざまな経験をさせてあげたいと思っています。 でもそれは彼らがそうした才能を持っていて、その彼らの才能を育てることに意味を見いだしているからです。 しかし働く気も学ぶ気もないというような人に対して、誰がそんなことをするでしょうか。

 そんなことする人がいるはずがありません!と言いたいところなのですが。 「○○言語一週間コース」とかにいくと、必ず最後寝てる人がいるじゃないですか。 やる気のある人しか会社が研修にいかせないのだったら、そんな人いるわけがないですよね?

その一方で、すっごいやる気のある人も、「研修は年に二回まで」みたいなルールで制限をかけられたりします。 shi3zさんみたいにしていただける会社って、そんなに多くはないんじゃないかな。
何でそうなのかな?どうしてみんなshi3zさんみたいにしないんだろう?というのが不思議だったのです。

実は世の中、やる気はそこそこでもいっぱい人を集めた方が得をする理由が存在したんじゃないのかな、と。
「天は自ら助く者を助ける」といわれているけれど、実は自ら助けない人も助けてしまうべき理由があるんじゃないのか?と。

たとえばソフトウェアの開発の一次請けみたいな会社だと、スーパーエンジニアが一人いてもせいぜい100万円/月しかお金をもらうことができません。
ところがここで、そんなにすごくないけどまあお客さんが怒らない程度のエンジニアが10人いると、50万円×10=500万円の売り上げを上げることができます。
スーパーエンジニアに10倍の生産性があったって、500万円/月払う会社は普通存在しないわけです。

だったら経営する人としては、そんなにがんばってスーパーエンジニアを育てなくても、まあとりあえずそれなりにやる気はありますよ、という程度の人でもたくさん連れてきて、一律の教育制度を用意して、とにかく数で勝負しちゃった方が、実際儲かってしまうんだろうな、と。

たぶんこれってソフトウェア業界だけじゃなくて、たいていの会社がそうなんじゃないかと。工場労働みたいな世界では、安定した品質の物をたくさん作るかが勝負なので、すごい物をちょっとだけ作れる人の出番は少ないだろうし。おやつを作る会社でも、大ヒット商品を一個作るよりは、そこそこ安定した物をたくさん持っていた方が経営が安定するんじゃないかな、と。年に一回めっちゃおもしろい記事が載るけど、あとはまるでおもしろくない週刊誌というのも、たぶん存続できなかったのだろうと。

芸能界とか、コンサルティング業界とか、誰かひとりビッグネームな人がいれば多額のお金をいただいてくることの出来る業界ではスーパーマンが存在できますが、そうでない業界では、なかなかスーパーマンを評価できないし、育てる理由も存在しなかったんじゃないのかな、と思うのです。

....エントリが長くなってきたので、二回に分けさせてくださいませ。



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